忙しい日常の中で、ふと通り過ぎてしまうほんの一瞬のとき。
気づかぬくらいの一瞬の出会い、気づかれぬくらいの小さな気遣い、美しいものを愛でる心のゆとり。
とても小さな、でもとても温かい、そんな日常の中に埋もれてしまうようなとき。
「加とう」は、そんな和やかな “とき” を共有いただくための、ほんの10席だけの小さな料理屋です。
1969年 神奈川県生まれ。
小さいころから手先が器用なこともあり、そんなことを生かせる仕事へ進みたいと、料理の道を志す。
日本料理店にて14年、懐石料理店にて5年の経験を経た後、株式会社LDHkitchen総料理長に就任し、運営店舗の料理の総監修を務める。
2016年12月「加とう」のオープンを機に、自らが体感した「印象に残る料理」を体現すべく、和食の枠を超えた料理への探求を続けている。
記録に残る料理よりも、記憶に残る料理と時間を。
人の味覚は、其々の方の食の歴史によって育まれるものであり、一様ではないと理解していますが、お一人お一人の食の歴史に何かを残せたら、と思っています。
心を尽くすということ、料理に誠心誠意をこめること、お客さまをお迎えするにあたり、わたしにできることは何か?自身に問いながら、お一人でも多くの方にご満足いただけるように、と日々努めてまいります。
日本には、古来より受け継がれてきた誇り高き美しい伝統が沢山あります。
季節の移り変わりと共に日常生活の中で楽しむ伝統しかり、特別に設えた “ハレの日” の飾り。現代ではなかなか目にする機会が少なくなってしまったそんな日本の伝統、美しさ、そして豊かさに、少しでも触れていただく機会をつくりたい。
「加とう」では、そんな日本の伝統や季節飾りを店内に施し、少しだけ特別なハレの日の装いを、お客様に楽しんでいただければと思っています。
また、魯山人をはじめとした、食を楽しむために創られた器の数々もお楽しみいただければ幸いです。